抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2007年4月から2008年9月まで,須崎湾で干潮時にUpongebia yokoyai(ヨコヤアナジャコ)の巣穴を借りて生息していたEutaeniichthys gilli(ヒモハゼ)とGymnogobius scrobiculatus(クボハゼ)をヤビーポンプを用いた吸引採集とシャベルを用いた掘り返しで採集した。合計144匹のヒモハゼと103匹のクボハゼを採集した。掘り返しによって採集されたヒモハゼとクボハゼの密度は,それぞれ0.25m
2あたり1.4と1.0採集個体数だった。ヤビーポンプを用いて採集したヨコヤアナジャコ巣穴(ヒモハゼとクボハゼに占有された巣穴の割合)でのヒモハゼとクボハゼの共生率は,それぞれ2.7%と2.6%であった。ヒモハゼの稚魚が6月に採集された。クボハゼの稚魚は,4月に採集された。両種の成魚は,一年中採集された。本研究によって,ヒモハゼとクボハゼの両種とも干潮時にヨコヤアナジャコの巣穴を利用することが明らかになった。これらの絶滅危惧種と準絶滅危惧種のハゼ類を保全するためには,この習性のためにヨコヤアナジャコの保全も必要であると思われた。