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J-GLOBAL ID：201502262120288567   整理番号：15A0143149

境川遊水地のオイカワの生息場としての役割

Evaluation as Refugia for a Fluvial Nekton Fish of Retarding Basin in Sakaigawa River

著者 (5件)： 對馬孝治 (日本大 生物資源科学) ,  舩橋亨 (林牧場) ,  舩橋亨 (日本大 大学院生物資源科学研究科) ,  笹田勝寛 (日本大 生物資源科学) ,  河野英一 (日本大 生物資源科学)
資料名： 環境情報科学  (Journal of Environmental Information Science)
号： 別冊  ページ： 49-54  発行年： 2014年12月02日 
JST資料番号： S0805A  ISSN： 0389-6633  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本研究では,河川に広く生息するオイカワ(Zacco platypus)を対象に,体組織の炭素と窒素の安定同位体比が食物源の違いを反映して河川(およそ-26‰と16‰)と遊水地(およそ-22‰と11‰)で異なったことを利用し,水域間の移動を明らかにした。同種の採捕は,神奈川県内の境川,境川支流の和泉川,神奈川県立境川遊水地公園内の俣野遊水地,下飯田遊水地の隣接する4水域で実施した。出水による越流前後で河川と遊水地で採補された個体の安定同位体比の比較から,越流による河川から遊水地内へのオイカワの移動が確認された。遊水地は出水による生息域の流下を防ぐ役割があり,遊水地は河川のオイカワの生育場として重要な場所であることが示唆された。(著者抄録)

シソーラス用語： *コイ科 ,  *生息場所 ,  生息環境 ,  *遊水池 ,  炭素 ,  窒素 ,  同位体存在比 ,  生物移動 ,  河川 ,  神奈川県
準シソーラス用語： *オイカワ ,  安定同位体存在比 ,  境川

分類 (1件)： 個体群生態学  (EE03030S)

引用文献 (14件)：

• Bosley, K. L., D.A. Witting, R.C. Chambers, and S.C. Wainright, (2002) Estimating turnover rates of carbon and nitrogen in recently metamorphosed winter flounder Pseudopleuronestes americanus with stable isotopes. Marine ecology progress series, Vol.236, 233∼240.
• Boutton, T. W. (1991) Stable carbon isotope ratios of natural materials: Ⅱ. Atmospheric, terrestrial, marine, and freshwater environments. In: Coleman, D. C. and Fry, B. eds., “Carbon Isotope Techniques”, pp.173∼186, Academic Press, San Diego, California.
• 傅田 正利・對馬 孝治・時岡 利和・天野 邦彦 (2006) 千曲川におけるギンブナの産卵行動と一時的水域の物理特性との関連性評価. 水工学論文集, 50, 1237~1242.
• 樋口 文夫・福嶋 悟・下村 光一郎・小市 佳延 (2008) 和泉川の魚類流程分布と河川環境. 横浜市環境科学研究所報, 32, 62-72.
• Heaton, T. H. E. (1986) Isotopic studies of nitrogen pollution in the hydrosphere and atmosphere: A review. Chemical Geology: Isotope Geoscience section, Vol.59, 87∼102.

タイトルに関連する用語 (4件)： 遊水地 ,  オイカワ ,  生息 ,  役割