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J-GLOBAL ID：201502266571954035   整理番号：15A0658715

ヨウ素デンプン反応の発色のしくみ

著者 (1件)： 矢島博文 (東京理大)
資料名： 化学と教育  (Chemistry & Education)
巻： 63  号： 5  ページ： 228-231,KUCHIE11  発行年： 2015年05月20日 
JST資料番号： G0942A  ISSN： 0386-2151  CODEN： KAKYEY  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 「ヨウ素デンプン反応の発色のしくみ」は長い間の謎であった。この謎を解くには,分光法と電子論的解析が欠かせない。すなわち,「なぜ青く呈色するか?」は裏を返せば,「なぜ赤い光を吸収するか?」の電子論的選択則の解明が必須である。「ヨウ素デンプン反応」の主要因はデンプンの直鎖状成分であるアミロースであり,この「アミロース・ヨウ素錯体」に対する物理化学的特性を究明した結果,「錯体の色は,左巻きアミロースらせん糖鎖中のピラノース環およびグルコシド結合酸素とヨウ素の間での電荷移動およびCH-π相互作用に由来して,結合ヨウ素種I₃^-,I₂各々が折れ曲がり/ねじれ(bent/torque)構造を取り,全体として左巻き配列を取りながらアミロースに内包された発色ヨウ素種I₃^-dimer(I₆^2-)およびI₃^-・I₂(I₅^-)の励起子間相互作用(exciton-coupling)に起因する」と結論された。(著者抄録)

シソーラス用語： *呈色反応 ,  *ヨウ素 ,  *澱粉 ,  アミロース ,  *反応機構 ,  ヨウ素錯体 ,  グルコシド ,  電荷移動 ,  電荷移動錯体 ,  分子間相互作用 ,  励起子分子 ,  ヘリックス構造 ,  発色 ,  発色試薬 ,  発色現像 ,  指示薬 ,  円偏光二色スペクトル ,  アニオン ,  紫外可視吸収スペクトル ,  磁気円二色性 ,  分子動力学 ,  共鳴Ramanスペクトル
準シソーラス用語： ヨウ化物イオン ,  ヨウ素イオン ,  分子動力学シミュレーション

分類 (3件)： 多糖類  (CF10054P) ,  澱粉  (FJ05030W) ,  分析試薬  (CC02030D)

引用文献 (23件)：

• J. J. Colin, H. F. Gaultier de Claubry, Ann Chin (Paris) 1814, 90, 87.
• T. J. Schoch, J. Am. Chem. Soc. 1942, 64, 2957.
• R. E. Rundle, D. French, J. Am. Chem. Soc. 1943, 65, 1707 ; R. E. Rundle, D. French, J. Am. Chem. Soc. 1947, 69, 1769.
• 田仲二郎,化学教育1980,28,257.
• T. Handa, H. Yajima, Biopolymers 1979, 18, 873 : T. Handa, H. Yajima, Biopolymers 1980. 19, 723.

タイトルに関連する用語 (3件)： ヨウ素 ,  デンプン ,  発色