抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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火山ガラスの組成は電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)により簡単に分析できるが,ビーム照射によるダメージに弱く,特にNa損失については多くの研究者により指摘されている。今回,波長分散型EPMAを用いて分析条件を検証し,以下の結果を得た。(1)10μm四方領域のレーザスキャンで,15kVからNa損失が発生する。(2)しかし,照射後最初の30秒間はNa損失は殆ど発生しない。(3)電流値7nA前後でNa損失の軽減に伴うSiやAlの増加(”grow in”)が発生している可能性がある。これらの結果から,EPMAによる火山ガラスの組成分析としては,10μm四方のレーザスキャンで,15kV・7nA(Naは照射開始30秒以内に計測終了)が推奨される。推奨条件は様々な産状の火山ガラスに対応でき,かつ補正作業を必要としない非常に簡便な方法である。但し,Naについては損失が起きている可能性も残されているので,細かな議論の対象としては適切ではない。