一酸化窒素はコオロギ脳のキノコ体から分離されたケニヨン細胞内のcGMP依存性蛋白質キナーゼによって単一Ca<sup>2+</sup>チャネル電流を増加させる

KOSAKAI Kumiko; TSUJIUCHI Yuuki; YOSHINO Masami

文献

J-GLOBAL ID：201502272743525166 整理番号：15A0679494

一酸化窒素はコオロギ脳のキノコ体から分離されたケニヨン細胞内のcGMP依存性蛋白質キナーゼによって単一Ca²⁺チャネル電流を増加させる

Nitric oxide augments single Ca²⁺ channel currents via cGMP-dependent protein kinase in Kenyon cells isolated from the mushroom body of the cricket brain

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資料名：
巻： 78 ページ： 26-32 発行年： 2015年07月
JST資料番号： C0585A ISSN： 0022-1910 CODEN： JIPHAF 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：イギリス (GBR) 言語：英語 (EN)

昆虫類の行動性と薬理学的研究によって,一酸化窒素(NO)/環状GMP(cGMP)シグナル伝達経路は,嗅覚学習と関連する長期的記憶(LTM)の形成に関与していることが提起されている。しかしNOのターゲット分子と下流シグナル伝達経路は依然として未解明のままである。本研究で,著者らは,パッチクランプ技術の細胞付着形態を使用して,コオロギ脳のキノコ体内でのケニヨン細胞として知られている内因性ニューロンにおける単一電位依存的Ca²⁺チャネルに対するNOの作用について調査した。NOドナーS-ニトロソグルタチオン(GSNO)を適用すると,単一Ca²⁺チャネル電流の開放確率(NPO)は増加した。このGSNO誘発増加は,可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)抑制剤であるODQによって阻害されて,GSNOによって生じたNOがcGMPレベルを上げるためにsGCを通して作用することを示唆している。膜透過性cGMP類似物質8-bro-cGMPはまた単一Ca²⁺チャネル電流のNPOも上げた。蛋白質キナーゼG遮断薬のKT5823での細胞の前処理によって,GSNOの興奮性作用が消滅した。これらの結果はNOがcGMP/PKGシグナル伝達経路を通して単一Ca²⁺チャネルの活性を増大させることを示唆している。NOの生理学的役割についての知見を得るために,著者らは電流クランプ条件の下でのケニヨン細胞の活動電位に及ぼすGSNOの影響について検討した。GSNOの利用は脱分極電流注入によって誘発される活動電位度を上げて,NOがケニヨン細胞において刺激性信号に結びつく変調器として作用していることを示している。著者らは,嗅覚LTMの形成に関連するチャネルNO/cGMPシグナル伝達カスケードによって,これらCa²⁺チャネルを通してのCa2+流入の増加について考察した。Copyright 2015 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.

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動物生理一般 , 細胞生理一般

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一酸化窒素はコオロギ脳のキノコ体から分離されたケニヨン細胞内のcGMP依存性蛋白質キナーゼによって単一Ca2+チャネル電流を増加させる

一酸化窒素はコオロギ脳のキノコ体から分離されたケニヨン細胞内のcGMP依存性蛋白質キナーゼによって単一Ca²⁺チャネル電流を増加させる