抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本論文は,歴史的斜め堰の取水口および幹線水路における景観の特徴に関し,大井手用水と堀川用水を事例として報告した。先ず,大井手用水は,岡山市北区建部町品田にある建部井堰を起点とし,山間部を流れる旭川右岸の谷底平野約200haを灌漑すること,建部井堰は,近年の学術調査で国内最大の石造堰の現存例として評価され,2012年には土木学会選奨土木遺産に認定されていること等を報告した。次に,調査及び分析の方法に関し,両用水の取水口から幹線水路の末端まで踏査して現況を把握し,見学者の移動を想定した景観の写真撮影を行なったこと等を報告した。更に,結果として,取水口において撮影した写真の要素と構成,幹線水路沿いで撮影した写真の要素と構成を報告した。加えて,考察として,取水口における眺望景観の特徴,幹線水路沿いにおける眺望景観の特徴を報告した。最後に,結論として,1)両用水の取水口において,地形に対応した取水口の位置と堰の形を体感し得る景観の特徴が認められること,2)地形条件の違いに応じた分水の様子を体感し得るには,複数の視点での観察結果を補完するための方策が必要であること,3)取水口付近で幹線水路が不可視となる要因を解消する方策も必要であること等を報告した。