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J-GLOBAL ID：201502280720089981   整理番号：15A0562144

圃場試験データの評価におけるメタアナリシスの活用

著者 (1件)： 川口章 (岡山県農林水産総合セ 農業研)
資料名： 土と微生物  (Soil Microorganisms)
巻： 69  号： 1  ページ： 3-6  発行年： 2015年04月01日 
JST資料番号： L1734A  ISSN： 0912-2184  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 一般的に圃場試験では,環境要因,サンプルサイズ,発病程度などが異なるため結果にばらつきが生じやすく,各研究事例の発病株割合を単純に平均した評価では様々なバイアスの影響を排除できない。そのため,防除効果の真の効果(真値)を誤って判断してしまう可能性がある。メタアナリシス(Meta-analysis)は,複数の独立した研究事例を統合評価することができる統計解析手法であり,研究事例数,サンプルサイズおよび対照区の発病株数に重み付けを行うことで,これらの偏りを理論的に補正する。よって得られた統合評価は,統計的に算出された信頼区間内において,妥当性の高いものと言える。本総説では,土壌病害の防除研究を圃場試験ベースで行った事例を取り上げ,メタアナリシスの実践を紹介した。今後,メタアナリシスによる複数の研究事例の統合評価が,圃場試験におけるデータ解析方法の一つとして活用されることが期待される。(著者抄録)

シソーラス用語： *圃場試験 ,  評価 ,  *メタ分析 ,  サンプルの大きさ ,  比率 ,  生物的防除 ,  数値 ,  植物病害 ,  方式 ,  バイアス ,  クラウンゴール ,  *統計解析
準シソーラス用語： *メタアナリシス ,  解析方法 ,  環境要因 ,  根頭癌腫病 ,  真値 ,  土壌病害 ,  発病株率

分類 (3件)： 生物的防除  (FC05030B) ,  統計学  (AB08000H) ,  土壌生物  (FB04050N)

引用文献 (14件)：

• Guyatt G, Cairns J, and Churchill D (1992) Evidence - based medicine. A new approach to teaching the practice of medicine. “Evidence - Based Medicine Working Group“ J. American Medical Association 268, 2420-2425
• 岩館康哉・勝部和則・長谷修・生井恒雄(2011)キュウリホモプシス根腐病に対するクロルピクリンくん蒸剤マルチ畦内処理と抵抗性台木クロガネカボチャの併用による防除効果.日植病報77,278-286
• 川口章・谷名光治・井上幸次(2011)雨除け栽培で発生するトマトかいよう病に対する土壌消毒と地上部伝染防止対策の防除効果.近畿中国四国農業研究18,13-17.
• 川口章・井上幸次(2012)非病原性Agrobacterium vitis ARK-1株によるブドウ根頭がんしゅ病の防除.土と微生物66,51-54.
• Kawaguchi A and Inoue K (2012) New antagonistic strains of nonpathogenic Agrobacterium vitis to control grapevine crown gall. J. Phytopathol. 160, 509-518.

タイトルに関連する用語 (4件)： 圃場試験 ,  評価 ,  メタアナリシス ,  活用