抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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常日頃から必ずといっていいほど身近に触れているコンクリートは,半永久的な材料と考えられていた時期もあった。しかしながら,その設置されている環境が屋外であることが多いことから,近年では日々の様々な環境に曝されることで材料自体の劣化が進行することが判明している。本稿では,コンクリートの成り立ちから鉄筋コンクリートの成立要件,コンクリート構造物に生じる劣化原因とその診断技術について概説した。鉄筋コンクリートは,人間と同様,経年によりさまざまな症状が表れそのたびに診断し,処方していく必要があり,それを怠ると劣化が急激に進行し,構造物としての要求性能を満たさなくなる恐れがある。公共性の高い社会基盤構造物において,事故が発生すれば人命を奪う恐れがあり,危険を放置できない。しかしながら,コンクリートは多くの材料を用いた複合材料であることから,均質でないため,さまざまな推測が困難である。今後も鉄筋コンクリート構造物を維持管理していくために,劣化メカニズムの解明や新たな診断手法の開発が期待される。