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J-GLOBAL ID：201502298185951829   整理番号：15A0690353

分子座標系で観測する光電子放出の物理:基礎と応用

Physics on Photoemission Observed in the Molecular Frame

著者 (1件)： 柳下明 (高エネルギー加速器研究機構 物質構造科研)
資料名： 分光研究  (Journal of the Spectroscopical Society of Japan)
巻： 64  号： 2  ページ： 331-345  発行年： 2015年04月15日 
JST資料番号： F0007A  ISSN： 0038-7002  CODEN： BUKKAT  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ランダムに配向した気相の分子に対する通常の光電子角度分布測定では,分子軸に関して平均化された情報しか得られない。しかし,光電子と解離イオンの同時計測による配向分子からの光電子の測定法の開発により,分子座標系で光電子を観測することが可能となり,上記測定では発見できなかった様々な物理現象の解明が進んでいる。本総説では,まず分子座標系で光電子を測定する実験法の原理について,光電離した分子の高速脱励起過程に基づいて説明する。さらにレーザによる分子の配列あるいは配向制御についても紹介する。次に,光電離過程によって分子から放出される光電子の波動関数の理解をすすめ,分子座標系における光電子角度分布の記述法を議論する。その上で,分子座標系での光電子角度分布測定で初めて明らかにされた典型的な物理現象を,二原子分子・三原子分子・他原子分子の実験例を取り上げて解説する。最後に,さらなる応用研究への発展が期待される「超高速光電子回折の開発」プロジェクトの現状を報告する。

シソーラス用語： *光電子放出 ,  角分布 ,  *座標系 ,  分子配向 ,  気相 ,  光イオン化 ,  波動関数 ,  光電子回折
準シソーラス用語： *分子座標系

分類 (1件)： 分子と光子の相互作用  (BH06120R)

引用文献 (56件)：

• E. Shigemasa et al., Phys. Rev. Lett., 74, 359 (1995).
• 繁政英治,柳下 明:日本物理学会誌 50,27(1995).
• A. Yagishita et al., J. Electron Spectrosc. Relat. Phenom. 142, 295 (2005).
• A. Yagishita et al., J. Phys. Conference Series 212, 012010 (2010).
• 足立純一,柳下 明:日本物理学会誌 65,416(2010).

タイトルに関連する用語 (7件)： 分子 ,  座標系 ,  観測 ,  光電子放出 ,  物理 ,  基礎 ,  応用