抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Aspergillus oryzaeのアミラーゼに関する研究は古くから行なわれ,とくにタカジアスターゼを材料としてa-アミラーゼ,グルコアミラーゼが結晶状に調製されて理化学的性質,酵素的性質,化学組成などが明らかにされている.糸状菌アミラーゼは菌の種属ばかりでなく菌株や培養条件によってその性状や化学組成を相違することが示唆されているが,清酒醸造に用いられる米こうじのアミラーゼについては,単離精製した純粋酵素の性状や化学組成についての報告を乏しい.また最近では米こうじのグルコアミラーゼが,清酒火入れ後の混濁現象に密接に関係すると考えられているが,まだこれを直接証明した報告がない.そこでこれらの問題を解明するために研究を行なった.まず240kgの米こうじを材料としてDEAE-セルロースによる吸着,硫安分別沈殿,DEAE-Sephadexを用いるカラムクロマトグラフィーなどの操作により,4種のグルコアミラーゼを超遠心分析において均一な状態にまで単離精製した.これら4種の酵素はイオン交換クロマトグラフィーにおける挙動を相違するが,可溶性でんぷんに対する作用はいずれも同じで,岡崎氏のタカアミラーゼBまたは沢崎氏のタカアミラーゼB2にきわめて近似することを知った.