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J-GLOBAL ID：201602201688946452   整理番号：16A0227439

相組成がセメント系硬化体の空隙構造,電気的性質およびイオンの拡散・泳動に及ぼす影響

著者 (4件)： 佐伯竜彦 (新潟大 工) ,  斎藤豪 (新潟大 工) ,  菊地道生 (電力中央研 地球工研) ,  金沢貴良 (東京都 下水道局)
資料名： セメント・コンクリート  (Cement & Concrete)
号： 828  ページ： 46-50  発行年： 2016年02月10日 
JST資料番号： F0277A  ISSN： 0371-0718  CODEN： SKONA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 塩害や化学的劣化に関連するセメント系硬化体におけるイオン移動性状を対象とし,その直接的影響因子となる空隙構造,電気的作用,メカニズムを解明した。そして構成要素である水和物の物理的性質と,相組成に基づく空隙構造について評価したものである。電気泳動法による塩化物イオン拡散係数に対し,移流現象である電気浸透流が及ぼす影響は硬化体の種類によっては無視できない存在となることが判明した。また電位勾配を駆動力とする塩化物イオン泳動性状は,空隙構造の影響を支配的に受けることを示した。そして濃度勾配を駆動力とする拡散性状は空隙構造に加え,空隙表面電位による拡散抑制効果という電気的作用の影響を受けることを確認した。イオン移動性状に影響する空隙構造の複雑性は,主要水和物C-S-HのC/S毎に変化する比表面積に基づく評価法により,材料や配合に関わらず一律に評価ができることを示唆した。

シソーラス用語： 相組成 ,  セメントモルタル ,  セメントコンクリート ,  *細孔構造 ,  電気的性質 ,  *イオン泳動 ,  イオン拡散 ,  調合 ,  *電気浸透 ,  *塩化物 ,  定量的分析 ,  *ζ電位 ,  屈曲度 ,  活性化エネルギー ,  *拡散係数

分類 (1件)： モルタル,コンクリート  (RA06042H)

引用文献 (5件)：

• H. V-Terrisse, A. Nonat, and J-C. Petit/Zeta-Potential Study of Calcium Silicate Hydrates Interacting with Alkaline Cations, Journal of Colloid and Interface Science, Vol.244, pp.58~65, 2001
• 例えば,玉虫伶太/電気化学(第2版),東京化学同人,pp.183~187,1967
• 中村明則,坂井悦郎,西沢賢一,大門正機/ケイ酸カルシウム水和物による塩化物イオン,硫酸イオンおよびリン酸イオンの収着,日本化学会誌,No.6,pp.415~420,1999
• 須田裕哉,土田詩織,佐伯竜彦/セメント系硬化体の水和物の比表面積に関する研究,セメント・コンクリート論文集,N.65,pp.103~110,2011
• 菊地道生,須田裕哉,佐伯竜彦/酸素および塩化物イオンの実効拡散係数によるセメント系硬化体におけるイオン移動性状の評価,セメント・コンクリート論文集,No.64,pp.346~353,2010

タイトルに関連する用語 (7件)： 相組成 ,  セメント系 ,  硬化体 ,  空隙構造 ,  電気的性質 ,  イオン ,  拡散