抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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我々は描画軌跡と描画動作のあいまいさをもとにして手書き曲線を7種類の幾何曲線(線分,円,円弧,楕円,楕円弧,閉自由曲線,開自由曲線)のいずれかに同定する手法として「ファジィスプライン曲線同定法(FSCI)」を提案した。また,FSCIで同定された幾何曲線のファジィ特徴点を正方グリッドにスナッピングして整形する手法として「多重解像度ファジィスナッピング法(MFGS)」を提案し,正方グリッドを利用した様々な幾何作図を描画動作のみで完了できる手書きCADインタフェースを試作した。ここで,FSCIで円弧および楕円弧が同定された場合,これらを正方グリッドに合わせて整形するためには,MFGSによる整形とは別に,中心角や長径短径比といったパラメータを量子化して整形する必要があった。しかし,特に円弧および楕円弧が浅い場合には,これらのパラメータの量子化による整形が原理的に機能しがたくなる問題が生じた。本報告では,従来のFSCIの曲線同定法を発展させた「サブ曲線同定法」を新たに組み込むことにより,従来の7種類の幾何曲線に加えて,正方グリッドを用いた幾何作図で特に重要となるn/4円弧およびn/4楕円弧をも適切に同定し整形することのできる手書きCADインタフェースを実現する。また,評価実験によりその有効性を示す。(著者抄録)