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J-GLOBAL ID:201602216598395454   整理番号:16A0057197

日本における一般住民におけるカドミウム曝露の現状:総説

Cadmium Exposure in General Populations in Japan: a Review
著者 (9件):
資料名:
巻:号:ページ: 118-135 (J-STAGE)  発行年: 2015年 
JST資料番号: U0461A  ISSN: 2187-8404  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 文献レビュー  発行国: 日本 (JPN)  言語: 英語 (EN)
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カドミウム(Cd)の食事由来(Cd-D)摂取量は,一地方特有のイタイイタイ病(慢性カドミウム中毒)として知られた後,日本の長年の行政の焦点だけでなく,社会的関心問題となっている。このレポートの目的は,我々の研究グループの発表や関連記事を紹介することにより,日本におけるカドミウム曝露を検討することである。文献調査では,1960年代には食事由来のカドミウムが非汚染地域においても高かった(最大100μg/日)ことを明らかにした。このような高レベルのCd-Dは,1970~1980年代に徐々に減少し続け,20μg/日以下の現在のレベルになった。かつては,非常に高いCd-D(600μg/日)がCd汚染地域で報告された。きれいな土壌とCd汚染水田土壌の交換は,米関連のCd-Dの大幅な減少をもたらした。2000年代初頭に行われた日本全国10都道府県の大規模調査では,カドミウムの尿中クレアチニン濃度(UCR;クレアチニン濃度の補正値として尿中のCd)の幾何平均値(GM)は1.26μg/g crであったが,本州の北西の海沿岸の県より高かった(>3μg/g cr)。海沿岸の6カ所の近隣県での補足調査では,全国平均と比較して,いくつかの県のCD-Ucrが高かったことを明らかにした。Cdが玄米でも高かったことが報告された。しかし,尿細管性機能障害を示す明確な徴候は見つけられなかった。1980~1990年代の東アジアと東南アジアの主要都市での調査では,あきらかにCd-Dは,おおむね日本の都市に比べて低かったと判断した。一般住民のカドミウム曝露は,食品からがもっぱらであった。統計解析では,CD-Ucrが10~12μg/g crを超えると,尿細管機能不全マーカーはクレアチニン濃度が急激に増加すことを明らかにした。Cd-Ucrレベル11μg/g crはCd-Dレベル59μg/日と一致した。このレベルは7μg/kg体重/週の週間摂取許容量と一致し,また日本の食品安全委員会の推奨する値である。(翻訳著者抄録)
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分類 (3件):
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カドミウムとその化合物  ,  食品の汚染  ,  土壌汚染 
物質索引 (1件):
物質索引
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引用文献 (65件):
  • 1. International Programme on Chemical Safety (IPCS). Environmental health criteria I34. Cadmium. Geneva: World Health Organization, 1992.
  • 2. International Programme on Chemical Safety (IPCS). Envrronmental health criteria 135. Cadmium - environmental aspects. Geneva: World Health Organization, 1992.
  • 3. Agency for Toxic Substance and Disease Registry (ATSDR), USA. Toxicological Profile for Cadmium 3.2.2.2 Health Effect- Renal effects. pp. 147-167. 2012.
  • 4. Aoshima K. Epidemiology of renal tubular dysfunction in the inhabitants of a cadmium-polluted area in the Jinzu River basin in Toyama Prefecture. Tohoku J Exp Med. 1987; 152: 151-172.
  • 5. Aoshima K. Itai-itai disease: Cadmium-induced renal tubular osteomalacia - Current status and future perspective. Jpn J Hyg. 2012; 67: 455-463. Japanese with an English abstract.
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