抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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今般,標題の「2015年版建築物の構造関係技術規準解説書」の改訂版が発行された。これは2007年の刊行以降に改正された構造関係規定,東日本大震災後の対応,最近の知見などを反映したものであり,それらの改訂概要を示した。今回の改訂版は,全体的な章構成は旧版と同様であり,変更された箇所が明示されるなど利用者の利便性を確保しており,建築基準法令の改正にも対応している。鉄筋コンクリート(RC)造では,2007年版以降の法令改正などに対応し,政令第73条第3項但し書による梁主筋の定尺長さの緩和などを盛り込み,Q&A方式での解説,保証設計の進め方の追記などを明らかにした。鉄骨造関係では,柱はり接合パネル部の剪断の検討を原則一次設計で行うこと,柱が角形鋼板,はりがH形鋼の場合は日本建築学会の指針などを参考にすることなどが改訂された。木造関係では,木造とRC造の混構造の場合対応,法令の要求と技術的に必要な事項を峻別したことなどが改訂された。その他の構造・共通事項では,建築材料のうち,レデイーミクストコンクリート,基礎基盤及び擁壁,地震による液状化対策などが改訂された。また,個別性を伴う個々の建築物の基準への適否の判断は,設計者と審査者が適切なコミュニケーションをとって法令要求事項などが十分に確保されるように関連する技術資料などを充実させたことを示した。