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J-GLOBAL ID：201602219036098529   整理番号：16A0378768

低コスト・省力化,軽労化技術等の開発-自給飼料を基盤とした国産畜産物の高付加価値化技術の開発(牛)-第3編 自給飼料多給による高付加価値牛肉・牛乳生産技術の開発 第3章 発酵TMRの品質特性の解明ならびに地域飼料資源を活用した発酵TMR等による家畜飼養技術の開発 4 発酵TMR素材となる地域資源の飼料特性・機能性評価

著者 (3件)： 熊谷元 (京大) ,  廣岡博之 (京大) ,  大石風人 (京大)
資料名： 農林水産省農林水産技術会議事務局研究成果  (農林水産技術会議事務局研究成果)
号： 547  ページ： 146-152  発行年： 2016年03月31日 
JST資料番号： S0070A  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： (ア)作物残渣や天然物の一般成分,機能性物質及び抗酸化物質の測定:近畿圏内で産出されるワイン発酵澱,造酢副産物(製麹物,米糖化・アルコール圧搾粕,酢酸発酵澱),清酒製造副産物(白ヌカ,赤ヌカ,液化仕込酒粕),黒豆枝豆収穫残渣(葉,枝及び莢部),レンコン収穫残渣及び菌床ブロック粉砕物の化学成分と抗酸化機能を調査した。その結果,ワイン発酵澱はCP含量が高く,繊維成分含量が低かった。造酢副産物は総じてCP含量が高く,試料によっては極めて高いCPあるいはEE含量を示した。清酒製造副産物の白ヌカは繊維成分含量が非常に低く,赤ヌカはCP,EEが比較的高かった。また,液化仕込み酒粕のCP含量は69.1%と極めて高く,その多くがNDFあるいはADF不溶分画に存在していると考えられた。黒豆枝豆収穫残渣は特に葉部のCP含量が高かった。ワイン発酵澱,黒豆枝豆葉部及びレンコン収穫残渣の抗酸化機能は,ポリフェノール含量を反映して高いと考えられた。酢酸発酵澱のポリフェノール含量は低いが,対リノール酸抗酸化能は高かった。(イ)作物残渣や天然物の第一胃発酵・消化特性及び第一胃発酵過程における機能性成分と抗酸化能の変化:ポリフェノール含量はワイン澱が供試試料中最も高く,in vitro培養後は残渣よりも上澄中に多く存在した。いずれの試料も培養前よりも,培養後の残渣と上澄に含まれるポリフェノール含量が高く,ワイン粕は残渣に,黒豆葉部は上澄みに多く存在していた。DPPHラジカル消去能もワイン澱が最も高く,培養後は残渣よりも上澄み中に高い値で存在した。ワイン粕と黒豆葉部はともに比較的高い値を示したが,in vitro培養後はワイン粕では残渣・上澄ともに値が激減した。(ウ)肉牛・乳牛向けTMR調製と飼料特性の検討:肉牛用発酵TMRへのワイン製造副産物の添加は,ルーメン内でのNH₃発生を抑えて窒素利用性を維持することが示された。黒豆の枝豆枝葉部を肉牛用TMRの基礎飼料の7.5-25.0%代替しても乾物摂取量を抑制せず,乾物消化率を改善した。また,乳牛用発酵TMRにワイン澱,ワイン粕及び黒豆枝葉部をそれぞれ混合した際の発酵品質は良好であることが示された。(著者抄録)

シソーラス用語： *TMR【飼料】 ,  *飼料製造 ,  作物残渣 ,  醸造副産物 ,  農業廃棄物 ,  培地 ,  タンパク質 ,  含有量 ,  性質 ,  酸化防止 ,  米糠 ,  脂肪 ,  中性デタージェント繊維 ,  *成分 ,  消化性 ,  多価フェノール ,  酸性デタージェント繊維 ,  バイオアッセイ ,  肉牛 ,  乳牛
準シソーラス用語： DPPHラジカル消去活性 ,  抗酸化能 ,  *飼料成分 ,  粗脂肪 ,  粗蛋白質 ,  廃菌床 ,  *発酵TMR

分類 (2件)： 飼料一般  (FD07010W) ,  牛  (FD02020Y)

引用文献 (3件)：

• 須田郁夫(2000)抗酸化機能①分光学的抗酸化機能評価.食品機能研究法.光琳,東京.pp.218-220.
• Tilley JMA. and Terry RA. (1963) A two stage technique for the in vitro digestion of forage crops. Journal of British Grassland Society 18: 104-111.
• 津志田藤二郎(2000)ポリフェノールの分析法.食品機能研究法.光琳,東京.pp.318-322.

タイトルに関連する用語 (22件)： 省力化 ,  軽労化 ,  開発 ,  自給飼料 ,  基盤 ,  国産 ,  畜産物 ,  高付加価値化 ,  牛 ,  高付加価値 ,  牛肉 ,  牛乳 ,  発酵TMR ,  品質特性 ,  地域 ,  飼料資源 ,  活用 ,  家畜飼養 ,  素材 ,  地域資源 ,  飼料特性 ,  機能性評価