抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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カオス(混沌)とは,「極めて単純な過程を繰り返すだけで結果として現れる現象が複雑であること」と述べ,カオス混合を実際の液体混合装置に対して検討した研究は少ないと説明した。しかし,近年,1)時間周期的な撹拌,即ち撹拌速度や回転方向を時間周期的に変化させること,また2)空間的な非対称性を利用した撹拌,つまり撹拌翼を円筒槽の中心からずらして行う偏心撹拌や翼自身を傾斜させて行う傾斜撹拌などを行うことにより,撹拌槽内における液体の混合時間が大きく短縮できることが明らかされてきた。本稿は,上記1),2)によるカオス混合による混合促進について解説すると共に,各混合方法による特殊な撹拌システムを紹介した。また,カオス混合の観察に当たり,撹拌槽内に円盤を設置し,それを上下動させた時に混合が短くなる理由を明らかにした,レーザ蛍光法による観察方法,翼先端より吐出される流体が形成する流脈線を観察する手法などを紹介した。