抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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可変分周器は,発振回路で生成した高周波のクロックを低周波のクロックに変換する回路であるが,クロック信号の立上りと立下りの両方のエッジを利用して信号処理を行う事が増えてきており,このような場合には出力信号のデューティ比を50%に保つことが,極めて重要な性能の一つとなっている。しかし,可変分周器の一般的な構成法である単相クロック完全同期式の回路では,常にクロックの一方のエッジに同期して出力状態が変化するため,分周比が偶数値の場合には出力のデューティ比を50%にできるが,分周比が奇数値の場合に出力信号のデューティ比を50%にすることが困難であり回路構成が複雑になる。本論文では,分周比に関係なく常にデューティ比50%の出力信号を得ることができる可変分周器を提案した。その回路構成と動作を説明する。本回路の構成は極めて簡単であり,その動作は分周比に関係なく安定している。これは,常にデューティ比50%を実現する従来の方式と比較しても,回路規模については同等以下に縮小されており,かつ安定性については従来回路が有していた問題点が存在しない。また,ハードウェア記述言語を用いて簡単に記述することができ,FPGA上に実装可能である。さらに,提案する可変分周器をDC-PLLに組込んだ場合,その出力信号は入力信号の周波数に関係なく常にデューティ比50%を保てると共に,低定常位相誤差,広同期範囲,高速初期引込み特性を実現することができる。それ故,本DC-PLLはディジタル通信機器のクロック生成回路への利用が期待される。