抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北海道内の都市部と遠隔地の全6地点において,微小粒子状物質(PM
2.5)試料の採取を行い,PM
2.5質量濃度の他,PM
2.5中に含まれる水溶性成分及び炭素成分濃度を調べ,地点ごとのPM
2.5の組成の特徴について調査した。その結果,2007~2014年度のPM
2.5の平均濃度は,都市部で7.1~12.4μg/m
3,遠隔地の2地点は5.0及び6.5μg/m
3と都市部が高かった。また,長期的にみるといずれも減少傾向であることが確認された。季節的な傾向として,遠隔地では春に,都市部では春と冬に濃度が高かった。含有成分は各地点ともに硫酸イオン(SO
42-)が主体であり,特に遠隔地では都市部よりも含有率が高かった。SO
42-濃度は春に高いが,含有率では夏に高い傾向を示し,夏に二次粒子の生成が活発になることによるものと推測された。都市部は無機炭素(EC),有機炭素(OC),硝酸イオン(NO
3-)含有率が遠隔地よりも高く,特にNO
3-は冬に顕著に濃度が高くなる季節変動を示した。冬における都市域内発生源の影響について試算したところ,室蘭,旭川では6割を超える高い寄与率となった。(著者抄録)