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J-GLOBAL ID：201602225172756835   整理番号：16A1393108

鉄溶出施肥材適用によるカキ成長促進の試み

A Trial to Enhance Oyster Growth by Applying Fe-eluting Fertilizer

著者 (6件)： 山本民次 (広島大 大学院生物圏科学研究科) ,  清田忠志 (日本丸産業) ,  河尻義孝 (日本丸産業) ,  中原真哉 ,  竹田一彦 (広島大 大学院生物圏科学研究科) ,  中川光 (広島大 大学院生物圏科学研究科)
資料名： 水産工学  (Fisheries Engineering)
巻： 53  号： 2  ページ： 81-85  発行年： 2016年11月15日 
JST資料番号： F0449B  ISSN： 0916-7617  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 近年,瀬戸内海西部海域では,貧栄養化が問題となっており,二枚貝の生産量の低下もこのことが一つの原因と考えられる。そこで本研究では,鉄を主要成分とし,海洋生態系の健全性維持に必要なその他元素も供給する混合材(以下,施肥材)を用いて,藻類の成長を促す施肥効果の検証のための室内試験と,カキの成長を促すための現場試験を実施した。その結果,施肥材の添加により,浮遊性微細藻,付着性微細藻ともに増殖を促進することが可能となり,また,効果が持続する可能性も示唆された。施肥材による微細藻の増殖の結果から,施肥材を使用することにより鉄やその他の栄養塩が供給され,微細藻が増殖して餌の供給量が増加することにより,カキの成長が促される可能性が示唆された。

シソーラス用語： *施肥 ,  藻類 ,  *カキ類 ,  *養殖 ,  放出
準シソーラス用語： *鉄施肥 ,  微細藻類 ,  *カキ【動物】 ,  貧栄養化 ,  栄養塩溶出

分類 (3件)： 魚類以外の水産動物  (FH02030V) ,  増養殖の技術  (FH04020Y) ,  水産土木  (FH01030O)

引用文献 (11件)：

• 農林水産省: 平成23年度農林水産省の漁業・養殖業生産統計年報. 農林水産省, 東京, 2010.
• 山本民次・花里孝幸: 海と湖の貧栄養化問題-水清ければ魚棲まず. 地人書館, 東京, 2015.
• 山本光男・濱砂信之・福嶋正巳・沖田伸介・堀家茂一・木曽英滋・渋谷正信・貞方正毅: スラグと腐植物質による磯焼け回復技術に関する研究. 日本エネルギー学会誌, 85: 971-978, 2006.
• J. H. Martin and S. E. Fitzwater: Iron deficiency limits phytoplankton growth in the north-east Pacific subarctic. Nature, 331: 341-343, 1988.
• 金谷 弦・菊池永祐: 鉄添加により遊離硫化水素を汽水域底泥から除去する実験的手法の検討. 東北アジア研究, 13: 17-28, 2009

タイトルに関連する用語 (6件)： 鉄 ,  溶出 ,  施肥 ,  カキ ,  成長促進 ,  試み