抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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市街地での自動運転では,他車や歩行者といった複数の動的障害物との衝突を回避し,かつ乗り心地の良い車両運動制御が求められる。本論文では,市街地の自動運転に適した車両運動制御方式,および本方式を組込みECUで高速実行する方法について述べる。車両運動制御には,動的障害物の将来位置や車両挙動予測に基づいた非線形モデル予測制御(NLMPC)を用いる。NLMPCでは,車両運動制御の操作量をパラメータとし,衝突確率や乗り心地等の制御性能を出力する評価関数を設定し,評価関数に対する最適値問題を解く必要がある。最適値問題のソルバーには,評価関数の特徴や解の初期値に依存せず,安定して大局的な解を求めることが出来るArtificial Bee Colony(ABC)アルゴリズムを用いた。これにより,市街地の様な複数の動的障害物に囲まれた複雑な環境下において,衝突を回避し,かつ乗り心地のよい車両運動制御を安定して実行することが可能となった。さらに,本制御を組込みECUでリアルタイム実行するためにアルゴリズムの高速化を行った。本制御で用いるABCアルゴリズムでは,評価関数の演算が処理の大半を占めている。そこで,評価関数演算をFPGAでハード化し,並列実行することで処理時間の短縮を行った。これにより,ABCアルゴリズムを活用したNLMCPを市街地の自動運転に適用した場合において,車両運動制御を100msの周期で実行可能とした。(著者抄録)