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J-GLOBAL ID：201602228427464512   整理番号：16A0562709

一細胞からの植物ホルモン質量分析法 微量な低分子化合物の内生量を細胞レベルで明らかにする

著者 (2件)： 清水崇史 (理研 環境資源科学研究セ) ,  瀬尾光範 (理研 環境資源科学研究セ)
資料名： 化学と生物
巻： 54  号： 7  ページ： 454-456  発行年： 2016年06月20日 
JST資料番号： G0527A  ISSN： 0453-073X  CODEN： KASEAA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 植物ホルモンは植物自体が産生し,成長調節や環境応答を制御する生理活性を有する植物に,普遍的に存在する。細胞内における植物ホルモンの濃度を定量するために,著者らはLC-MS/MSを用いてほとんどの植物ホルモンについての定量法を確立してきた。しかし,植物の特定の一細胞を取り出し,そこに含まれる植物ホルモンを定量することは困難であった。そこで著者らは,近年理化学研究所で開発された,一細胞質量分析法を用いて,ジャスモノイルイソロイシンの内生量を,一細胞から分析する手法を検討した。この方法は,顕微鏡下で一細胞の内容物を採取し,それを質量分析器に直接供することで,一細胞内に含まれる化合物の質量分析を高感度に行う。細胞が比較的大きなソラマメを用いて,先端が1μmのナノ電子スプレイイオン化チップを用い,実体顕微鏡下で一細胞の内容物を取得した。質量分析器には感度の高い四重極型を用いた。その結果,乾燥処理を行った葉の一細胞から,多量のジャスモノイルイソロイシンを検出することができた。

シソーラス用語： *植物ホルモン ,  定量分析 ,  *濃度 ,  LC-MS分析 ,  タンデム質量分析 ,  質量分析 ,  細胞 ,  脂環式ケトン ,  ソラマメ ,  四重極質量分析 ,  四重極質量分析計 ,  アミノ酸
準シソーラス用語： LC/MS/MS ,  ジャスモン酸類 ,  *細胞内濃度 ,  単一細胞 ,  一細胞質量分析法

分類 (1件)： 植物の生化学  (EH01050J)

物質索引 (1件)： ジャスモノイルイソロイシン

引用文献 (15件)：

• 1) E. Nambara & A. Marion-Poll: <i>Annu. Rev. Plant Biol.</i>, <b>56</b>, 165 (2005).
• 2) J. A. D. Zeevaart & R. A. Creelman: <i>Annu. Rev. Plant Physiol. Plant Mol. Biol.</i>, <b>39</b>, 439 (1988).
• 3) A. J. Koo & G. A. Howe: <i>Phytochemistry</i>, <b>70</b>, 1571 (2009).
• 4) P. Schweizer, A. Buchala, P. Silverman, M. Seskar, I. Raskin & J. P. Metraux: <i>Plant Physiol.</i>, <b>114</b>, 79 (1997).
• 5) A. Endo, Y. Sawada, H. Takahashi, M. Okamoto, K. Ikegami, H. Koiwai, M. Seo, T. Toyomasu, W. Mitsuhashi, K. Shinozaki et al.: Plant Physiol., 147, 1984 (2008).

タイトルに関連する用語 (4件)： 細胞 ,  植物ホルモン ,  質量分析法 ,  低分子化合物