文献

J-GLOBAL ID：201602234470676320   整理番号：16A1392037

Ti-6Al-4V合金の高サイクル疲労特性に及ぼすジルコニアショットピーニングの影響

著者 (6件)： 政木清孝 (独立行政法人国立高等専門学校機構 沖縄工業高等専門学校 機械システム工学科) ,  與那國優希 (長岡技術科学大学大学院機械創造工学専攻) ,  久森紀之 (上智大学理工学部機能創造理工学科) ,  須賀祐一郎 (上智大学大学院理工学研究科) ,  小林祐次 (新東工業(株)) ,  後和大輔 (新東工業(株))
資料名： 材料  (Journal of the Society of Materials Science, Japan)
巻： 65  号： 9  ページ： 679-686(J-STAGE)  発行年： 2016年 
JST資料番号： F0385A  ISSN： 0514-5163  CODEN： ZARYA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： a-β型チタン合金のTi-6Al-4V合金は,熱処理によってさまざまなミクロ組織と機械的特性を得られる材料であり,近年,同合金のインプラントへの需要が増加している。このTi-6Al-4V合金に対して微細なセラミックス粒子を用いてSP(ショットピーニング)処理した研究はいくつかあるが,ピーニング効果と疲労き裂発生挙動まで検討したものはない。そこで本研究では,ジルコニアセラミックビーズを用いたSP処理によるTi-6Al-4V合金の疲労特性の改善について検討するため,回転曲げ疲労試験と軸荷重疲労試験を実施し,疲労寿命特性とピーニング効果との相関性と,疲労き裂発生挙動との関連について考察した。その結果,以下の知見を得た。1)SP処理材の回転曲げ疲労特性は,未処理材の疲労特性とは大きく異なる。応力レベルが高い場合には表面起点型破壊を生じて未処理材の疲労寿命と同等となる一方,応力レベルが低い場合は,内部起点型破壊を生じ,未処理材の疲労寿命よりも長寿命化する。2)SP処理によるチタン合金の回転曲げ疲労寿命の改善は,Z300投射材等よりもB120投射材のほうが顕著で,微細なショット粒を用いる方が疲労寿命改善には効果的である。

シソーラス用語： *高サイクル疲れ ,  機械的性質 ,  *酸化ジルコニウム ,  *ショットピーニング ,  チタン合金 ,  熱処理 ,  人工移植物 ,  *Ti-6Al-4V合金 ,  粒状材 ,  疲れ試験 ,  軸方向荷重 ,  寿命延長 ,  *疲れ寿命
準シソーラス用語： *インプラント ,  ミクロ組織【金属組織】 ,  *回転曲げ疲労試験 ,  疲労き裂発生 ,  疲労試験 ,  疲労特性

著者キーワード (5件)： Shot peening ,  Ti-6Al-4V ,  High cycle fatigue (HCF) ,  Fracture mechanism ,  Fatigue property

分類 (2件)： 材料試験  (HB02020U) ,  非鉄金属材料  (WE03000D)

引用文献 (21件)：

• 1) H. Fujii, K. Takahashi and Y. Yamashita, “Application of titanium and its alloys for automobile parts”, Shinnittetsu giho, Vol.378, pp.62-67(2003).
• 2) T. Sato, “Technical and application development on titanium in Kobe Steel and the future”, Kobe Steel Engineering Reports, Vol.49, No.3 pp.2-6(1999).
• 3) M. Nakai, “Metallic biomaterials, current situation and future perspective ~Trend in development of metallic materials for orthopedic applications~”, Materia Japan, Vol.51, No.7, pp.309-312(2012).
• 4) T. Narushima, “Titanium and its alloys as biomaterials”, Journal of Japan Institute of Light Metals, Vol.55, No.11, pp.561-565(2005).
• 5) O. Umezawa, K. Nagai and K. Ishikawa, “Subsurface crack initiation in high cycle fatigue of Ti-6Al-4V alloys at cryogenic temperatures”, Tetsu-to-Hagané, Vol.76, No.6, pp. 924-931(1990).

タイトルに関連する用語 (1件)： 高サイクル疲労