抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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衝撃低減方法の一つとして,衝撃的な外力の遮断に対し“撃心”を利用した手法が用いられている。剛体の平面運動において,剛体が衝撃力を受けて運動するとき,衝撃の瞬間に限ると,剛体上には静止している点(この点が撃心)が現れる。この撃心は,衝撃の瞬間における並進運動による速度成分と回転運動による速度成分が相殺されることで生じる。この現象は野球バットの特性評価などでも注目されている。本研究では,この撃心の原理を衝撃絶縁の手段として活用することを目的に,基礎的な事項の整理と実験による検証を行った。即ち,本研究では,撃心レバーと呼ぶ杓子形の対象物を軸受で回転支持し,これに振り子式のハンマーで打撃して衝撃力を加え,その時,軸受に生じる拘束力を計測した。そして,打撃位置をいくつかの条件で変更したシミュレーションや実験を行い,打撃位置による衝撃伝達の変化を明らかにした。本論文では,力学でよく知られた撃心の原理を衝撃絶縁に応用するべく基本的な運動方程式,拘束力の関係式,さらに実用上重要になると思われる寸法値と拘束力の関係を示した。そして,実験によりこれらの結果が妥当であることを確認した。