抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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TIARAのサイクロトロンでは,従来の走査方式と異なる大面積均一ビーム形成・照射技術を開発した。この技術は,多極電磁石が及ぼす非線形集束力をビームに作用することにより,ビームの進行方向に垂直な断面におけるイオンの数密度に変換する原理に基づき,Gauss型強度分布の裾を折りたたむことにより,ビームの中心付近の強度分布を均一化することができる。これにより,従来の走査方式では困難又は非効率であった大面積照射野全体の同時照射,短時間の照射,超低フルエンスでの照射等の特徴的な均一照射が可能となる。数100MeV級の重イオンについて,均一度10%以内で10cm×10cm程度の大面積の形成を目標として,多極電磁石を備えたビームラインの光学設計,前提となるGaussビームの形成,大面積ビームの強度分布計測手法等の要素技術の開発を進めた。多極電磁石の非線形集束力を利用して,サイクロトロンのイオンビームで初めて強度分布の大面積均一化を達成した。これまでに,陽子,ヘリウム,炭素,アルゴン,キセノン等のイオンを100cm2を超える大面積均一ビームを10%以下の均一度で形成した。