抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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次世代を担う担う科学人材の育成においては,初等教育の段階で自然や科学に対する興味・関心を高めて,基本的な科学的なものの見方や考え方や,実験手法を習得することが重要である。教えにくい学習項目とその理由について,平成18年に東京都の現職の小学校教員を対象にアンケート調査を行った。また,平成21年実施の小学校学習指導要領において,生活科の関連,環境教育の一層の推進,中学校との接続を考慮して問題解決能力の育成が図られる等の改定が行われたことを踏まえて,平成27年に同様なアンケート調査を行った。平成18年と平成27年のアンケート調査の結果を比較したところ,教えにくい学習項目の順位には大きな変化がなく,地球領域,次いで生命領域の内容が上位を占めた。その一方で,教えにくい理由の内訳には変化が見られ,教員の指導知識・技術の不足は,平成18年の19%から平成27年には45%に増加した。教えにくい理由としてあげられた,「教員の指導知識・技術の不足」及び「地域的な問題」を解決するためには,教員の積極的な研修会等への参加が必要であると,考えられる。今回のアンケート調査により得られた知見に基づいて,教員研修の内容を改変し,理科を教える小学校教員の苦手意識を克服することができると,考える。