抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
1980年代にレーザ核融合用のドライバレーザの技術が飛躍的に進歩して,レーザの高出力化が実現され,加えて,その後に続いたモード同期の技術やチャープパルス増幅法(CPA)の発明により,繰返し運用可能なコンパクトなレーザシステムで,100fs程度のパルス幅で10
12W(TW)級の出力のレーザを数μmの極小空間まで集光することができ,~10
18Wcm
-2のレーザ強度まで集中させることが容易になった。これを背景に,2000年には,超高強度短パルスレーザを薄膜ターゲットに照射することで,約60MeVの陽子ビームが取り出されたことが初めて観測された。この発見により,レーザ駆動イオン加速器の実現に向けた開発競争が世界中で始まった。量子科学技術研究開発機構(量研機構)関西光科学研究所(関西研)においても,高度なレーザシステムの開発を推進しながら,レーザ駆動イオン加速の応用研究を進めてきた。関西研所有のレーザ(J-KARENシステム)は,比較的小型で繰返し照射が可能な超短パルス超高強度レーザであり,世界最高の集光強度~10
21Wcm
-2を実現している。J-KARENシステムにより加速された鉄イオンは,最高16MeV/uのエネルギーを持ち,10-16MeV/u領域で加速された個数は,10
6個/ショットである。