抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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インターネットの普及やスマートフォン利用者の増加にともない,ネットと実店舗の連携を強めることにより実店舗での販売促進を図るO2O(Online to Offline)の取り組みが注目されている。本研究はネットショップとの競争にさらされている実店舗に着目し,消費者の購買行動の違いを比較分析して,ネットから実店舗へと顧客を誘導するための示唆を得ることを目的にしている。そのため,ネットの商品・サービス情報を検索・閲覧したり,割引クーポンやポイントを得たりして,実店舗で頻繁に買い物するN2R(Network media to Retail store)型消費者と,ネットで商品・サービスの情報などをあまり得ることなく,実店舗で頻繁に買い物するR2R(Real media to Retail store)型消費者の意識や行動の差異について,5つの仮説を設けた。そして,消費者調査を行い,統計分析により仮説を検証した。その結果,N2R型消費者はR2R型消費者と比較して,1)ネットだけでなくテレビや新聞を含めた様々な手段でより頻繁に情報収集し,2)多様な商品・サービスにより高い関心を持っており,3)様々なメディアでより頻繁に買い物情報を収集し,4)様々な商品・サービスを実店舗で購入する可能性がより高く,5)ネットだけでなく対面のクチコミでもより頻繁に情報発信することが明らかになった。このデータ分析による仮説検証結果に基づいて,企業が消費者に働きかけて,消費者をネットから実店舗に誘導するための方策を事例とともに示した。(著者抄録)