抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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地方分権下の市町村の森林政策の展開を検討するため,合併5市の森林・林業分野の自治体計画を調査した。実効性のある計画のあり方を把握するため,計画の内容だけではなく,策定と実施プロセスについても分析を行った。調査の結果,全ての計画が,森林政策の基本理念や,森林・林業の将来像を明らかにしていた。計画の策定段階では,全ての市が委員会を設置し,有効な議論を行うための様々な工夫がなされ,十分な検討時間が確保されていた。計画の効果的な実施のため,市役所職員が計画の策定と実施に継続的に関与していた他,市町村と地域関係者との協働体制を発展させていることが明らかになった。計画の目標や基本的な枠組みの設定と,委員会での議論の場の設定において,ナレッジ・プロデューサーの役割が重要であった。計画の策定・実施を通じて,市町村独自の森林政策が発展していたことが示された。さらに本研究から,市町村の森林政策を有効なものにするためには,市町村職員の人材育成と,市町村と地域関係者との協働体制の発展が重要であることが示された。(著者抄録)