抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,メタセシス反応を用いたFAME(脂肪酸メチルエステル)の低分子化による潤滑油希釈の改善効果を,小型ディーゼル式発電機を用いた長時間試験によって明らかにした。但し,メタセシス反応に必要な触媒が非常に高価であるため,メタセシス反応後のFAMEの組成を模擬した燃料を試薬等によって調合し,エンジン定常連続運転試験の供試燃料とした。実験では,試験後の潤滑油から混入した燃料を抽出し,成分を分析することで,潤滑油希釈の原因となる沸点成分を明らかにした。以下に結果の要約を示す。1)Grubbs媒を用いてWME(廃食油メチルエステル)と1一ヘキセンをメタセシス反応させることにより,主成分である長鎖不飽和脂肪酸メチルエステルを低分子化し,沸点の低い中短鎖脂肪酸メチルエステルに近い生成物を得ることができる。2)低分子化したFAMEを模擬した燃料では,FMAEのみでエンジン運転を行った場合よりも潤滑油希釈率を抑制できる.それに伴い動粘度の減少についても抑制される。3)潤滑油希釈の原因となる燃料成分は,300°C以上の高沸点成分である。この成分の含有量が多くなるほど潤滑油希釈率は高くなる。