抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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この論文では,変成鉱物間の化学反応から温度圧力を見積もるための数値解析法を述べた。まず最初に,鉱物化学反応から得られるP-T曲線の勾配を評価することで,その鉱物化学反応が地質温度圧力計に使えるかどうかを議論した。急勾配の温度圧力曲線は温度計に緩傾斜の曲線は圧力計に使えることを述べた。次に,鉱物化学反応によるP-T曲線2本の交点から得られる変成温度圧力の不確かさを議論した。2曲線の勾配が大きく異なっておれば推定誤差は小さくなり,2曲線の勾配の差が小さければ,推定誤差は大きくなることを述べた。さらに,同じような勾配を持つ2曲線が他の方法によって得られた変成圧力領域を通過する場合であっても,しばしばその交点が非現実的な温度圧力を算出することがあり得ることを述べた。そのような場合は,使った地質温度計圧力計が“真”のものから外れているか,または,非平衡の鉱物化学組成を用いて温度圧力を計算したためである。最後に,変成温度圧力を推定するための最小2乗法ついて統計学的に正しい原理に基づいて系統的に述べた。(著者抄録)