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J-GLOBAL ID：201702217264115253   整理番号：17A1921359

振動スペクトルに基づいた立木材質の非破壊推定

Nondestructive Evaluation of Wood Properties in Standing Trees Using Vibrational Spectra

著者 (4件)： 堤晴彩 (鳥取大学農学部) ,  織辺俊爾 (森林総合研究所林木育種センター) ,  芳賀弘和 (鳥取大学農学部) ,  藤本高明 (鳥取大学農学部)
資料名： 木材学会誌  (Journal of the Japan Wood Research Society)
巻： 63  号： 6  ページ： 291-296(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： F0852A  ISSN： 0021-4795  CODEN： MKZGA7  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本研究の目的は,立木を打撃して得られる振動スペクトルを用いて含水率,密度およびヤング係数を推定することである。研究の端緒として,長さと径を揃えた丸太を用い,いくつかの打撃方法で得られた結果に基づき,立木への応用可能性を考察した。振動試験は,丸太を水中に浸漬し高含水率状態にした後,室温で自然乾燥させながら一定間隔で実施した。三つの打撃方法,すなわち丸太に縦振動を与える方法,丸太の側面に横振動を与える方法,および丸太側面の軸方向に振動を与える方法で得た振動スペクトルを用いて,各試験時の含水率,密度,ヤング係数を推定する統計モデルを構築した。Lasso (least absolute shrinkage and selection operator) およびPLS (partial least squares) モデルのあてはめを試みた結果,両モデルとも含水率および密度を打撃方法に依存することなく高い精度で推定できた。丸太側面の打撃方法で高い精度が得られたことから,本研究で提案した方法が実際の立木に対しても適用できる可能性は高いと考えられる。(著者抄録)

シソーラス用語： *振動スペクトル ,  *樹木 ,  *含水量 ,  *Young率 ,  *統計モデル ,  *モデル
準シソーラス用語： *統計模型 ,  *立木 ,  *非破壊試験

著者キーワード (5件)： moisture contents ,  green wood density ,  modulus of elasticity ,  PLS regression ,  Cryptomeria japonica

分類 (1件)： 木材の性質・構造  (FF05020Z)

引用文献 (19件)：

• 1) 小泉章夫, 上田恒司:立木の曲げ試験による材質評価. 木材学会誌 32(9) , 669-676 (1986).
• 2) Bucur, V.: Acoustics of forests and acoustic quality control of some forest products. “Acoustics of wood, 2nd Edition”, Springer, Berlin, 2006, pp.5-20.
• 3) Gerhards, C.C.: Longitudinal stress waves for lumber stress grading: factors affecting applications: state of the art. Forest Prod. J. 32 (2) , 20-25 (1982).
• 4) Ross, R.J., Pellerin, R.F.: NDE of wood-based composites with longitudinal stress waves. Forest Prod. J. 38 (5) , 39-45 (1988).
• 5) 小玉泰義:音速による変断面形状を有する木材のヤング係数推定方法 (第1報) 丸太材への適用性. 木材学会誌 36(11) , 997-1003 (1990).

タイトルに関連する用語 (4件)： 振動スペクトル ,  立木 ,  材質 ,  推定