抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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全国の量販店1070店にアンケートを依頼し,得られた293の有効回答に基づき,クロマグロの取扱実態と仕入行動の特徴を明らかにするため,国内におけるクロマグロの供給・市況の変化を調べ,種別構成や商材的な位置づけ,販売ロスや仕入上限価格からクロマグロの取扱実態を明らかにし,その上で仕入上限価格に焦点を当て,その規定要因について回帰分析を行った。国内供給量や市況の動向を漁業管理等の動きに即して2000~05年,06~10年,11年以降に分けて確認した結果,価格上昇が管理強化前後の一時期に集中し,その上限も一定水準を超えない状況は,量販店が仕入の絞り込みや対象変更を強めることで国内需要が縮減し,陸上・在池在庫の滞留が進む結果,簿価生産原価の上昇に耐えられない荷主が差損回避を狙って在庫放出に動き,市場価格が短期で再落するという構図が想定された。量販店の脂マグロの商品化(赤身特化の弱化)がマグロ比率の高低を問わず全国的に進行した。マグロの取り扱いには陳列期限の短さや売価の高さに起因して,形態や売価を変更しても2割近い販売ロスが伴った。販売ロスの抑制には欠品リスウを高める。消費需要・購買の不確実性を与件に,量販店は二律背反の関係にある販売ロス・機会ロス双方の最小化,即ち顧客目線の品ぞろえと採算確保の両立を迫られている。