抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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今日では,プロジェクトを効率良く進めるためにはビルドツールの導入が不可欠と言われている。問題の早期発見とフィードバックサイクルを短縮するCI(Continuous Integration)ツールにビルドツールが必要となるためである。ビルドツールとはコンパイルやテスト,ソースコードの解析等,ソフトウェア開発で行われるビルド作業を自動化するツールである。それらビルド作業はビルドファイルと呼ばれる定義ファイルに従って行われる。このように開発において,ビルドツールの利用はデファクトスタンダードになっていると言える。しかし,実際どのくらいのプロジェクトでビルドツールが使われているかや,どのようなビルドツールが使われているかの調査は十分ではない。また,ビルドツールが行う処理は定型的な処理であるため,ビルドファイルは頻繁に更新されるものではないと考えられる。そこで本稿では,ビルドファイルに焦点を絞り,多くのプロジェクトを対象にビルドツールの利用の有無,ビルドファイル更新の頻度や更新者を調査する。結果として,Java,Ruby,Pythonでは,特定のビルドツールが使われていることがわかった。また,78.4%のプロジェクトでプロジェクトのコミット回数が一番多い開発者が,同様にビルドファイルへのコミットも一番多いことがわかった。ビルドファイルのコミット時期に着目すると,リリースの前の時期のみにコミットするケースがリリース全体のうち33.9%であった。(著者抄録)