抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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連続時間カルマンフィルタ,およびそれを用いた量子状態推定について解説した。離散時間のフィルタ理論はシンプルな数学展開が可能なので,カルマンフィルタの実装はデジタルでおこなう事が殆どである。しかし,物理系や,金融などの高頻度な不規則現象が起こる系については,連続時間でモデリングすることが多い。とは言っても,連続時間のフィルタ理論は,数学的に厳密にやろうとすると難しい。一方,カルマンフィルタは工学では不動の地位を築いているが,物理とくに量子論においても,すでにその有用性は大きなインパクトをもって認められており,しかも,その概念が量子論の思想にまで影響を与えつつある。本稿では,機械的な調和振動子の動的推定の説明から始めて連続時間カルマンフィルタの導出について,その数学的難しさも含めて述べた。さらに,量子カルマンフィルタの事例として,量子力学的調和振動子の動的推定について紹介した。