文献

J-GLOBAL ID：201702228059129286   整理番号：17A0684310

μSRで観測されるカイラル超伝導体における自発磁場の理論

Theory for Intrinsic Magnetic Field in Chiral Superconductors Observed by μSR

著者 (1件)： 三宅和正 (豊田理化学研)
資料名： 豊田研究報告  (Reports of Toyota Physical and Chemical Research Institute)
号： 70  ページ： 27-33  発行年： 2017年05月29日 
JST資料番号： G0667A  ISSN： 0372-039X  CODEN： TOKHA6  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ・スピン3重項p-波カイラル超伝導体と考えられているSr₂RuO₄の,μ⁺の位置に発生する自発磁化(磁場)の大きさについて,2次元正方格子上のモデルに対してBogoliubovde Gennes方程式を周期境界条件の下で解くことにより,シミュレート。
・その際,正方格子上で最近接格子上の電子間に働く引力相互作用をもつモデルハミルトニアンに,μ⁺が静止した近傍のRu上に電子が誘起される効果を追加し, Bogoliubov-de Gennes 方程式を十分大きな正方格子上で数値的に算出。
・その結果,μ SRで観測される0.5 G程度の自発磁場の発生が定性的に理解できることが判明。
・ここで展開したモデルおよび理論は,結晶が反転対称中心をもたない超伝導体LaNiGa₂などでμ SRにより観測されている小さな磁場の起源とも関係していると推量。

シソーラス用語： *μSR ,  *結晶 ,  *超伝導体 ,  *自発磁化 ,  ストロンチウム化合物 ,  ルテニウム化合物 ,  酸素酸塩 ,  *e-e相互作用 ,  対称性
準シソーラス用語： *カイラル結晶 ,  ルテニウム酸ストロンチウム ,  反転対称性

分類 (3件)： 酸化物系超伝導体の物性  (BM04023I) ,  ミュー粒子スピン回転  (BM07060W) ,  金属酸化物及び金属カルコゲン化物の結晶構造  (BK07020Y)

引用文献 (18件)：

• Y.Maeno, S. Kittaka, T. Nomura, S. Yonezawa and K. Ishida, J. Phys. Soc. Jpn.,81(2012)011009,およびその中の文献.
• A. Tsuruta, S. Yukawa and K. Miyake, J. Phys. Soc. Jpn., 84 (2015) 094712.
• G. M. Luke, Y. Fudamoto, K. M. Kojima, M. I. Larkin, J. Merrin, B. Nachumi, Y. J. Uemura, Y. Maeno, Z. Q. Mao, Y. Mori, H. Nakamura and M. Sigrist, Nature 394 (1998) 558.
• K.Miyake, J. Phys. Soc. Jpn.,83(2014)053701;三宅和正,平成27年度フェロー研究報告会で報告.
• S. Schmitt-Rink, K. Miyake and C. M. Varma, Phys. Rev. Lett., 57 (1986) 2575.

タイトルに関連する用語 (6件)： μSR ,  観測 ,  カイラル ,  超伝導体 ,  磁場 ,  理論