文献

J-GLOBAL ID：201702228325122706   整理番号：17A0602745

フェムト秒レーザーによる液相化学反応およびナノ材料創成

Chemical Reactions and Nanomaterial Productions in Liquid Phase by Femtosecond Laser Pulses

著者 (3件)： 岡本拓也 (大阪市大 大学院理学研究科) ,  中島信昭 (大阪市大 大学院理学研究科) ,  八ッ橋知幸 (大阪市大 大学院理学研究科)
資料名： レーザー研究  (レーザー学会誌)
巻： 45  号： 5  ページ： 278-282  発行年： 2017年05月20日 
JST資料番号： X0335A  ISSN： 0387-0200  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： フェムト秒レーザを用いたナノ材料の作製は,対象とする原料の状態により気相,固相(気固界面),液相,液固界面の4つに分類できる。本論文では,フェムト秒レーザによる液相化学反応と,ナノ材料創成について紹介した。純液体や溶液にフェムト秒レーザを照射して化学反応を誘起し,ナノ粒子を生成する研究例を説明した。有機化合物の液相化学反応と粒子生成を述べ,金属イオンの反応と粒子生成の機構を説明した。有機金属化合物の反応と有機溶媒へのフェムト秒レーザ照射の事例を示した。有機物の水溶液からはヘテロ原子を高密度に含む親水性炭素ナノ粒子が生成するなど,元素組成を制御した炭素粒子の生成が期待できた。また,金属イオンの混合溶液にフェムト秒レーザを照射することで,組成を制御した合金ナノ粒子が合成できる。燃料電池の酸素還元触媒や磁性材料などへの応用が期待できる。

シソーラス用語： *パルスレーザ照射 ,  *ナノ材料 ,  化学反応 ,  *液相成長 ,  有機金属化合物 ,  ナノ粒子 ,  金 ,  金属イオン ,  化学組成 ,  有機溶媒 ,  気固界面 ,  固液界面 ,  混合液体 ,  炭素 ,  *フェムト秒レーザ
準シソーラス用語： 金ナノ粒子 ,  元素組成

分類 (2件)： レーザ照射・損傷  (BK16040S) ,  原子・分子のクラスタ  (BH09030O)

引用文献 (32件)：

• S. L. Shumlas, K. M. Tibbetts, J. H. Odhner, D. A. Romanov, R. J. Levis, and D. R. Strongin: Mater. Chem. Phys. 156 (2015) 47.
• D. Bäuerle: Laser Processing and Chemistry (Springer-Verlag, Berlin, 2000).
• M. J. Wesolowski, S. Kuzmin, B. Moores, B. Wales, R. Karimi, A. A. Zaidi, Z. Leonenko, J. H. Sanderson, and W. W. Duley: Carbon 49 (2011) 625.
• T. Nakamura, Y. Mochidzuki, and S. Sato: OSA Technical Digest on Conference on Lasers and Electro-Optics/Quantum Electronics and Laser Science Conference and Photonic Applications Systems Technologies, Baltimore, May, 2007, JThD89.
• F. Mafuné, J. Kohno, Y. Takeda, T. Kondow, and H. Sawabe: J. Phys. Chem. B 104 (2000) 8333.

タイトルに関連する用語 (5件)： フェムト秒レーザー ,  液相 ,  化学反応 ,  ナノ材料 ,  創成