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J-GLOBAL ID:201702231027036486   整理番号:17A0482725

小胞輸送工学によるSaccharomyces cerevisiaeのセルラーゼの細胞外活性および細胞表層提示の効率の改善

Engineering vesicle trafficking improves the extracellular activity and surface display efficiency of cellulases in Saccharomyces cerevisiae
著者 (9件):
資料名:
巻: 10  号: Feb  ページ: 10:53 (WEB ONLY)  発行年: 2017年02月 
JST資料番号: U7022A  ISSN: 1754-6834  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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Saccharomyces cerevisiaeによるセルラーゼの細胞外分泌や細胞表層提示は,セルロースからエタノールを生産する一貫バイオプロセス(CBP:酵母を用いた糖化と発酵)に最も頻繁に用いられる戦略の一つである。しかし酵母の分泌経路は効率が悪く,異種蛋白質の生産量が少ないために,セルラーゼの分泌や提示は大幅に制限される。本研究では小胞体からゴルジ体まで,ゴルジ体から原形質膜までの小胞輸送の出芽,係留,融合に関与する成分を,エンドグルカナーゼ(CelA)を分泌または提示するClostridium thermocellumの株,およびβ-グルコシダーゼ(BGL1)を分泌または提示するSacchromycopsis fibuligeraの株に過剰発現させた。小胞体からゴルジ体への小胞輸送に関わる成分(Sec12p,Sec13p,Erv25p,Bos1p)を操作することにより,CelAの細胞外活性が高められた。しかし,BGL1分泌はSec13pの過剰発現のみにより増加した。対照的にゴルジ体から原形質膜への小胞輸送に関わる成分であるSso1p,Snc2p,Sec1p,Exo70p,Ypt32p,Sec4pの過剰発現では,CelAよりもBGL1の分泌が効果的に高められた。これらの結果から,そこれらの結果から,セルラーゼは種類によって限定された蛋白質輸送様式があり,小胞輸送操作により蛋白質特異的な効果が得られることが明らかになった。重要なことは,上記の小胞輸送に関わる成分,特に小胞体からゴルジ体への成分を操作してa-アグルチニンを表層提示システムにするとCelAとBGL1の提示効果が改善されることが明らかになったことである。これらの結果により,a-アグルチニンとの融合が蛋白質の特性に影響を及ぼし,小胞輸送の律速過程が変化することが示唆された。小胞体からゴルジ体,ゴルジ体から原形質膜への小胞輸送の操作により,蛋白質の提示効率を高めることができることを実証した。それぞれの異種蛋白質は小胞輸送経路を特異的に律速しており,小胞輸送の操作により蛋白質の種類に特異的な効果がもたらされることを発見した。これらの結果は,S.cerevisiaeのセルラーゼの細胞外分泌と表層提示を改善するための新方策を提供する。(翻訳著者抄録)
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分類 (4件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
微生物酵素の生産  ,  生物燃料及び廃棄物燃料  ,  遺伝子操作  ,  細胞生理一般 

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