抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,函館大火による被災樹および戦災樹の残存状況の把握と探索方法について報告した。先ず,本研究で対象とする函館市は,明治から昭和にかけて頻繁に大火が発生した都市であり,特に昭和9年(1934)の火災では当時の市街地の大部分を焼き尽くしたこと,また,第二次世界大戦末期には,東北地方以南のような焼夷弾を用いた空爆はなかったものの,爆弾とロケット弾による攻撃を受けた火災が発生していること等を報告した。次に,調査内容,調査結果について報告した。最後に,まとめとして,分布傾向として,被災エリアの縁辺部において,一部の寺社地を除いた公共緑地に推定被災樹・要検討戦災樹の存在が認められたこと,樹木は適切な保全を行えば人間の寿命よりも長く生きることが可能であるため,災害や戦災といった都市に多大な影響を与えた事象に関連した樹木の歴史を辿る必要性は,今後も十分に考えられること等を報告した。