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J-GLOBAL ID：201702233203554054   整理番号：17A1512770

今後のICT活用と社会の発展 2.電子情報通信サービス利用者からの本会への期待 2-3 サイエンス関係 2-3-1 データの欠測

著者 (2件)： 狩野裕 (大阪大 大学院基礎工学研究科) ,  今田美幸 (NTT 未来ねっと研)
資料名： 電子情報通信学会誌  (Journal of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers)
巻： 100  号： 11  ページ： 1274-1279  発行年： 2017年11月01日 
JST資料番号： F0019A  ISSN： 0913-5693  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： インターネットやセンサなどの機器を活用して多種多様なデータが入手できるようになり,オンラインで得られた莫大なデータを瞬時に分析することが可能になった。本論文では,インターネット調査やビッグデータの利活用を進めるにあたり,無視できない伝統的な統計学での選択バイアスや欠測値データによって生じるバイアスについて述べた。まず,選択バイアスは調査対象を選ぶ際に母集団を代表しない偏った標本が選ばれた誤差に起因し,回答はあってもいくつかの項目に欠測値がある場合に,存在するデータだけに基づいて推測することは選択バイアスと同一であることを説明した。次に,母集団の分布が正規分布などで仮定できるパラメトリックモデルが利用できる場合,データに欠測があるときには存在するデータの確率分布を用いた尤度に基づく最尤法を用いることができ,欠測メカニズムには,1)MCAR(Missing Completely At Random),2)MAR(Missing At Random),3)NMAR(Not Missing At Random)があることを示した。また,評価者の興味のある項目を選択回答させるような大規模Web調査では大量欠測が生じるので,著者らが提案した探索的因子分析及び共通因子だけを潜在変数とみなすEMアルゴリズムを紹介した。

シソーラス用語： *情報技術 ,  *通信技術 ,  利用者 ,  測定データ ,  計測 ,  *計測システム ,  インターネット ,  データ ,  バイアス ,  *最尤法 ,  Web【情報システム】 ,  因子分析 ,  最適化手法
準シソーラス用語： EMアルゴリズム ,  *ICT ,  ビッグデータ ,  欠測 ,  欠測データ

分類 (4件)： その他の情報処理  (JE15050M) ,  電話・データ通信・交換一般  (ND11010T) ,  計測機器一般  (AD02000X) ,  システム・制御理論一般  (IA02010H)

引用文献 (12件)：

• 鈴木督久,佐藤 寧,アンケート調査の計画・分析入門,日科技連,2012.
• P.R. Rosenbaum and D.B. Rubin, ′′The central role of the propensity score in observational studies for causal effects,′′ Biometrika, vol. 70, no. 1. pp. 41-55, April 1983.
• R. Little and D. Rubin, ′′Statistical Analysis with Missing Data,′′ vol. 4, Wiley, 1987.
• 廣瀬 慧,金 順暎,狩野 裕,今田美幸,松尾真人,′′大量欠測データに対する因子分析モデルの最尤推定,′′2013年度統計関連学会連合大会,p.164, Sept.2013.
• K. Hirose, S. Kim, Y. Kano, M. Imada, M. Yoshida, and M. Matsuo, ′′Full information maximum likelihood estimation in factor analysis with a large number of missing values,′′ J. Stat. Comput. Simul., vol. 86, no. 1, pp. 91-104, 2016.

タイトルに関連する用語 (9件)： ICT ,  活用 ,  社会 ,  発展 ,  電子情報通信 ,  サービス ,  期待 ,  サイエンス ,  欠測