抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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適度に圧縮された木材は,圧縮に対してやわらかく,弾性的に振る舞う。また,木材放射方向のtanδが横圧縮によって著しく増大することも明らかとなっている。また,圧縮によるtanδの増加の程度は,樹種や年輪傾角によって異なる。そこで今回は,圧縮木材の木口面を観察し,圧縮時の細胞形状の変化とtanδの関係を明らかにした。その結果,細胞が横に倒れるように変形する場合より,細胞壁が折り畳まれるように変形した場合に,tanδがが大きく増加した。倒れるように変形する場合に比べて,中央部が折りたたまれる方が,屈曲部の曲率が大きくなることから,細胞壁が大きく屈曲するほどtanδが大きく増加すると推察された。(著者抄録)