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J-GLOBAL ID：201702234041070230   整理番号：17A1475205

亀裂先端転位と脆性-延性遷移挙動

Crack-tip Dislocations and Brittle-to-Ductile Transition

著者 (3件)： 田中將己 (九州大学大学院工学研究院材料工学部門) ,  定松直 (鹿児島大学大学院理工学研究科) ,  東田賢二 (佐世保工業高等専門学校)
資料名： まてりあ  (Materia Japan)
巻： 56  号： 10  ページ： 597-603(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： F0163A  ISSN： 1340-2625  CODEN： MTERE2  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 破壊力学分野では,転位論に基づいた材料の靱性の理解が進み,亀裂先端塑性域の構造解析が強く望まれている,そのため,数°Cの範囲で脆性-延性遷移挙動(BDT)を示すなどの理由から,材料の破壊現象を取り扱うモデル結晶として,シリコン結晶が注目を集めている。そこで本稿では,シリコン結晶の亀裂先端転位と脆性-延性遷移挙動に関する,最近の研究を紹介した。まず,シリコン単結晶におけるBDT挙動(破壊靱性値の温度,歪速度依存性,BDT温度と活性化エネルギーとの関係)を説明した。次に,応力遮蔽効果(BDT温度で見られる破壊靱性値の上昇は,亀裂先端近傍の転位による応力遮蔽効果で説明できる)を解説し,更に,幾何学的位相解析(GPA)を用いた亀裂先端歪場の可視化(転位による遮蔽場の可視化)を説明した。最後に,亀裂先端転位のTEM鏡観察(集束イオンビーム法を亀裂先端領域の薄膜の切り出しに応用,亀裂先端近傍の亀裂先端転位と転位の再構築像)に言及した。

シソーラス用語： *破壊力学 ,  *ケイ素 ,  単結晶 ,  *延性-脆性遷移 ,  亀裂先端 ,  *転位【結晶】 ,  *破壊靱性 ,  温度依存性 ,  歪速度 ,  速度依存性 ,  活性化エネルギー ,  遮蔽 ,  可視化 ,  位相 ,  透過型電子顕微鏡 ,  集束イオンビーム ,  Burgersベクトル ,  応力緩和 ,  微細構造 ,  微視力学 ,  歪場
準シソーラス用語： シリコン ,  応力遮蔽 ,  幾何学的位相

著者キーワード (9件)： dislocation ,  silicon ,  brittle-to-ductile transition ,  crack ,  fracture ,  shielding ,  transmission electron microscopy ,  electron tomography ,  strain

分類 (2件)： 金属材料  (HC04020L) ,  金属の格子欠陥  (BK12030F)

引用文献 (46件)：

• (1) J.R. Rice and R. Thomson: Philos. Mag., 29(1974), 73-97.
• (2) J.R. Rice: J. Mech. Phys. Solids, 40(1992), 239-271.
• (3) C. St. John: Philos. Mag., 32(1975), 1193-1212.
• (4) A. Giannattasio, M. Tanaka, T.D. Joseph and S.G. Roberts: Physica Scripta, T128(2007), 87-90.
• (5) 前野圭輝,田中將己,吉村信幸,白幡浩幸,潮田浩作,東田賢二:鉄と鋼,98(2012), 667-674.

タイトルに関連する用語 (4件)： 亀裂先端 ,  転位 ,  脆性-延性遷移 ,  挙動