抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本稿は,京都の寺院庭園における白砂敷の配置と表現法について報告した。先ず,京都の寺院には,比叡山と大文字山の間から産出した白川砂と呼ばれる花崗岩の白砂を用いて作られた庭園が多く見られること,本研究は,精緻な現状調査に基づき,京都の寺院庭園における白砂敷の配置や表現法を定性・定量的に分析し,その時代や宗派の特徴を把握することを目的としたこと等を報告した。次に,研究方法,結果,考察について報告した。最後に,まとめとして,本研究は,京都の52寺院における白砂敷のある68庭園を抽出して現地調査を行い,白砂敷の庭園内における位置・庭園の白砂率・砂紋・白砂敷内部の要素など,白砂敷の配置と表現法を定性・定量的に分析し,その時代や宗派の特徴を把握したこと,江戸時代と昭和時代の作庭は総件数の約8割を占め,臨済宗の庭園は総件数の約7割であったこと,白砂敷は臨済宗の庭園に発達し,儀式的特徴を持つ方丈前庭と生活的機能を重視した前庭以外の方丈庭園・書院庭園で,多様な役割を果たしてきたこと等を報告した。