抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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HPCシステムやデータセンタにおいて,AI/ビッグデータ/科学技術計算などの超並列アプリケーションの実行性能向上を達成するためには,低遅延なネットワークを構築することが求められている。そのためにはネットワークの直径と平均最短距離の値を小さくする構成を取ることが必要である。直径と平均最短距離の面では,同じ入力/出力次数(いわゆるポート数)を使用する双方向ネットワークと比べて,単方向ネットワークを用いる方が優れていることが分かっている。これは,単方向ネットワークでは,直径が理論限界より高々1大きいという凖最適なimase-itohグラフが存在しており,任意の次数とノード数に対して直径,平均最短距離が理論限界に近い値を取ることができるためである。単方向ネットワークを実際の計算システムに用いる場合,ack情報をリンクでパケットの中に含めて返すようなノード/ノードのフロー制御を行わないことで簡素化が可能である。しかし,フロー制御を用いない場合,ネットワークの輻輳によりパケットがドロップすることが生じうる。そこで,我々は各スイッチにおいて出力パケット数が入力パケット数と同数以上とするように制御することで,パケットが衝突しないように制御する非最短型ルーティングであるホットポテトを使うことを提案する。Booksimを用いたフリットレベルの相互結合網シミュレーションにより,(1)imase-itoグラフでのホットポテトルーティングは,フロー制御をする固定型最短経路ルーティングと同程度以上のスループットを達成し,(2)双方向ランダムネットワーク,torusと比べ平均4.6倍のスループット向上を達成した。(著者抄録)