抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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天然ガスにおける安全・安心を確保する上で,天然ガスの主成分であるメタンを検知するガスセンサを搭載した検知・警報機器は,重要な役割を担っている。天然ガスの検知には,低濃度のガスに対しても感度が高い特徴を有する酸化スズを主成分とする多孔質体から成る半導体式センサが広く用いられている。メタンは炭化水素の中で最も反応性に乏しく,検知性能を活性化させるためには,センサを400°C程度にまで加熱する必要がある。従来のセンサでは,ガス検知部の熱容量が大きく,また金属ヒーター線からの熱散逸も大きいため,ガス検知時に大きな消費電力を必要としてきた。そこで,省c電力性・メタン高感度・高選択性・高信頼性を兼ね備えた「電池駆動MEMS天然ガスセンサー」を,開発した。センサー素子の電気抵抗値を支配する酸化スズ薄膜の厚みが保温効果を有する選択酸化触媒層の1/100未満であることに加え,酸化スズ薄膜の厚み方向の熱伝達が速いことにより,極短時間迅速駆動が可能となった。400°C到達後わずか10ms以内に,メタンに対する大きな感度が安定して発現している。また,極短パルスヒートサイクルを1000万回以上加えても特性が変動しない,極めて高いロバスト性を確立している。