抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
小麦粉製品の普及に対するチーズの影響を明らかにすることを目的に,普及の過程で食経験を積んできた60-80代の女性と,普及後に育った10-20代の女子大学生を対象に,チーズおよびチーズを使った小麦粉製品5種類の食経験や嗜好を調査した。5種類は,グラタン,ピザ,ピザトースト,チーズトースト,パスタ・スパゲティとした。調査の結果,チーズを使った小麦粉製品は,初めて食べた時から嗜好性が高く,チーズが焼けた香り,チーズがとけた時の食感などがその理由としてあげられた。60-80代,10-20代いずれも,初めて食べた時に最もおいしいと思ったのは,グラタンの割合が最も高く,次いで60-80代はピザ,10-20代はピザとパスタが高かった。10-20代は,これらの食品を10歳未満で自宅で初めて食べた人が多かったのに対し,60-80代では,10-30代にかけてこれらの食品を初めて食べ,グラタン,ピザ,パスタ・スパゲティは外食でこれらの食品を食べ始めた人が多かった。これらの食品の食頻度が増加していったのは,嗜好性の高さに加え,料理機器や調理用チーズの発売,外食・中食,家族の嗜好の影響が示唆された。これらの食品のうちピザについて嗜好に影響する具体的な要素を調べるため,将来,消費者となる女子大学生を対象に嗜好型官能評価を実施した。その結果,ピザが好まれる要因にはミルク感や食感が重視されていると推察された。(著者抄録)