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J-GLOBAL ID：201702244262254238   整理番号：17A0565714

ケーブルと海底の接触を考慮したクローラ型ROV の可動領域推定法

著者 (4件)： 勝井辰博 ,  坂本竜一 (研究当時 神戸大学海事科学部) ,  明石雅成 (研究当時 神戸大学海事科学部) ,  井上朝哉 (国立研究開発法人 海洋研究開発機構)
資料名： 日本船舶海洋工学会論文集  (Journal of the Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers)
巻： 24  ページ： 275-281(J-STAGE)  発行年： 2016年 
JST資料番号： G0242B  ISSN： 1880-3717  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ROVは海中探査を目的として数多くの建造実績がある。その多くは浮遊式であるが,近年クローラを有するタイプの開発が行われている。クローラ型の特徴は,海底面を走行し,定点に停止することができること,また簡単な重作業が可能な事である。本研究はクローラ型ROVに着目し,その走行可能範囲を簡便に推定する手法を開発するとともに模型実験によってその推定精度を検証した。静力学的観点から低速定常走行時にROVに作用する力はつり合い状態にあると仮定し,クローラ型ROVが通常走行可能であるためには,海底面からの垂直抗力の作用点がクローラの接地面の範囲内にある必要があるとして,走行可能範囲推定法を構築した。本研究では,特に海底面との接触を考慮したケーブル張力推定法に着目し,その簡便な数値計算法を示した。走行可能範囲推定法を検証するため,ROV模型を作成して小型水槽内で走行実験を行い,ケーブル拘束下での走行限界水平距離を計測した。推定結果との比較を行ったところ妥当な精度で本手法がクローラ型ROVの走行可能範囲を推定できることが確認できた。長尺のケーブルを使用する場合,ケーブル張力の推定に海底面との接触影響を考慮することが不可欠であることが分かり,本手法の有効性が示された。

シソーラス用語： 産業用ロボット ,  *遠隔制御 ,  履帯 ,  ケーブル ,  浮力 ,  抵抗 ,  模型試験
準シソーラス用語： ROV【ロボット】 ,  *海底接触 ,  可動領域 ,  クローラ型ROV ,  流体抵抗 ,  *海底探査機

分類 (1件)： 海洋開発用機器  (QE05010W)

引用文献 (17件)：

• 1) T. Inoue, H. Osawa, H. Yoshida, J. Tahara, S. Ishibashi, K. Ito, Y. Watanabe, T. Sawa, T. Hyakudome : Sea Trial Results of ROV “ABISMO” for Deep Sea Inspection and Sampling, Proc ASME 27th Int Conf Ocean, Offshore and Arctic Engineering, 2008.
• 2) T. Inoue, T. Katsui, H. Murakami, J. Tahara, T. Shinbori: Preliminary Research on the Thruster Assisted Crawler System for a Deep Sea ROV, Proc. IEEE Oceans Conf., 2009.
• 3) T. Inoue, K. Takagi, T. Shiosawa: Flipper Type Crawler System for Running on the Irregular Seafloor, Proc. IEEE Oceans Conf., 2010.
• 4) T. Inoue, K. Takagi, T. Shiosawa: Experiments of Flipper Type Crawler System at Sea to Verify Running Performance on Sandy or Irregular Steep Terrain Seafloor, Proc. IEEE Oceans Conf., 2011.
• 5) T. Inoue, T. Shiosawa, K. Takagi: Dynamic Motion of Crawler-Type ROV,” Proc. Underwater Technology Conf., 2011.

タイトルに関連する用語 (5件)： ケーブル ,  海底 ,  クローラ ,  ROV ,  推定法