抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,三陸沿岸域における集落と海の視覚的つながりについて報告した。先ず,東日本大震災による津波被災地の復興の過程で,防潮堤の高さあるいは移転先の土地条件により,陸地から海が見えなくなることへの懸念が主に被災住民から挙げられる例が散見されること,本研究では,三陸地域の沿岸域を対象に,可視頻度解析の手法を用いて,集落の立地と海の可視性の関係を全体の傾向として明らかとし,生活空間における周辺環境の可視性の意義について議論を深めることを目的とすること等を報告した。次に,研究の方法,結果を報告した。最後に,考察とまとめとして,今回の検討では,3~4割の集落で海の可視性が平均よりも高く,一方で5割を超える集落ではむしろ平均よりも低いという結果が得られたこと,本研究では,三陸沿岸域において集落群からの海の可視性を視頻度指標を用いて解析し,全体的傾向として,漁業集落だけではない非漁業集落を含む一定割合の集落において,周囲よりも高い海との視覚的なつながりを有すること等を報告した。