抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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連続時間系ΔΣA/D変換器は,ループフィルタの積分器にオペアンプを用いるのが一般的であるが,周波数特性が悪く,広帯域化に不向きという欠点を持つ。これに対し,Gmセルを用いた積分器は周波数特性に優れ,広帯域用途に適しているため,ループフィルタへの応用が期待されている。しかしながら,ソースデジェネレーションやFlipped Voltage Follower(FVF)構造を持つ従来の高線形Gmセルでは線形性が不足しており,A/D変換器のSNDRを劣化させてしまうという問題があった。そこで本研究では,広帯域連続時間系ΔΣA/D変換器に応用可能な高線形Gmセルに関して検討を行った。本研究で検討を行ったFVF構造にトランジスタを挿入したCascoded FVF構造を持つGmセルは,カスコードトランジスタの固有利得によって高い線形性が実現される。65nm CMOSプロセスで設計を行ったところ,Cascoded FVF構造を持つGmセルは従来回路よりも約8dB高いIIP3を達成した。また,この高線形Gmセルを使用した20MHz帯域のΔΣA/D変換器は,わずか7mWの消費電力で72dBのSNDRを達成した。(著者抄録)