抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,都市郊外部における制度に基づく空閑地の暫定利用の成立プロセスに関し,千葉県柏市カシニワ制度を対象として報告した。先ず,将来,わが国の都市郊外部には,大量の空閑地が発生する可能性があること,本研究では,千葉県柏市のカシニワ制度に基づく空閑地の暫定利用事例に着目し,その成立プロセスを,制度の想定との乖離に着目しながら明らかにすることを目的とすること等を報告した。次に,研究の方法,カシニワ制度の成立プロセスと制度の運用実績について報告した。更に,各プロセスにおける制度と実態の乖離,制度の想定と実態との乖離の背景について報告した。最後に,結論として,1)登録,仲介,協定,運営の各段階で説明されるカシニワ制度の運用プロセスにおいて,登録・仲介で実態との乖離が見られ,運営では1事例で乖離が見られること,2)乖離の背景には,a)広報紙への掲載情報の不足を一因とする団体への制度内容の情報周知の不足,b)カシニワ情報バンクにおける団体と土地との距離と地目の非対応関係,c)運営主体が周辺住民を含む組織でないことによる,周辺住民の意見の反映のされにくさがあること等を報告した。