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J-GLOBAL ID：201702252240286076   整理番号：17A0927909

機能性農産物開発-4 国産カンキツ類に多いβ-クリプトキサンチンと機能性食品の開発 生鮮物で初めての機能性表示食品

著者 (1件)： 杉浦実 (農業・食品産業技術総合研究機構)
資料名： 化学と生物
巻： 55  号： 8  ページ： 566-572  発行年： 2017年07月20日 
JST資料番号： G0527A  ISSN： 0453-073X  CODEN： KASEAA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ウンシュウミカンに含まれるβ-クリプトキサンチンは,特異的な成体調節機能を持つことが近年報告されている。本稿で著者らは,ウンシュウミカンの摂取による,β-クリプトキサンチンの生活習慣病予防効果等に関する検証を報,ミカン産地(三ケ日町)住民において調査した結果を報告した。調査の結果,β-クリプトキサンチンの血中濃度はミカン摂取量により上昇し,その半減期は長いことが明らかになった。三ケ日町における調査からは,飲酒による肝機能障害リスクを始めとする7種の健康リスクを,ミカン摂取が減少する傾向が示された。だた,これは相関関係が示されたのみであり,今後の更なる検証が必要である。また,ミカンにおけるβ-クリプトキサンチン濃度を分析した結果,糖度と正相関したことから,糖度による選果はβ-クリプトキサンチン濃度にも反映されることがわかった。現在,「三ケ日みかん」は機能性表示食品として登録されている。

シソーラス用語： 機能性食品 ,  食品成分 ,  *カロチノイド ,  *生活習慣病 ,  血中濃度 ,  *温州ミカン ,  共役ジエン ,  不飽和アルコール ,  脂環式アルコール ,  第二アルコール
準シソーラス用語： 機能性成分

分類 (1件)： 食品の化学・栄養価  (FJ01020J)

物質索引 (1件)： β-クリプトキサンチン

引用文献 (18件)：

• 1) M. Sugiura, M. Kato, H. Matsumoto, A. Nagao & M. Yano: <i>J. Health Sci.</i>, <b>48</b>, 350 (2002).
• 2) M. Sugiura, M. Hikaru, M. Kato, Y. Ikoma, M. Yano & A. Nagao: <i>J. Nutr. Sci. Vitaminol.</i> (Tokyo), <b>50</b>, 196 (2004).
• 3) M. Sugiura, M. Nakamura, Y. Ikoma, M. Yano, K. Ogawa, H. Matsumoto, M. Kato, M. Oshima & A. Nagao: <i>J. Epidemiol.</i>, <b>15</b>, 180 (2005).
• 4) M. Sugiura, M. Nakamura, Y. Ikoma, M. Yano, K. Ogawa, H. Matsumoto, M. Kato, M. Oshima & A. Nagao: <i>Diabetes Res. Clin. Pract.</i>, <b>71</b>, 82 (2006).
• 5) M. Nakamura, M. Sugiura & N. Aoki: <i>Atherosclerosis</i>, <b>184</b>, 363 (2006).

タイトルに関連する用語 (9件)： 機能性 ,  農産物 ,  開発 ,  国産 ,  カンキツ類 ,  β-クリプトキサンチン ,  機能性食品 ,  生鮮物 ,  機能性表示食品